概要【A:地図】

2011年3月11日東日本大震災により、津波が発生。浪江町請戸をはじめ、沿岸部は津波に呑みこまれ、被害が大きかった。

その後、東京電力福島第一原発事故により、放射性物質が飛散し、事故直後から避難指示が発出。

それ以来、福島の避難区域はこの10年間で変遷してきた。

2011年4月22日に警戒区域が設定され、その後、緊急時避難準備区域が設定され(図1)、主に原発から離れた地域から避難指示が少しずつ解除され(図2)、それまでの名称から“避難指示解除準備区域”、“居住制限区域”、“帰還困難区域”のいずれかに見直された。

令和2年3月時点、避難指示解除が順に行われ、徐々に住民の方が帰ることのできる区域が増えてきた。


避難指示区域からの避難対象者数は平成25年(2013年)8月時点では8.1万人でしたが、避難指示の解除を経て、避難対象者数は令和2年(2020年)3月時点で2.2万人まで減少した。


一方でまた、その大半が“帰還困難区域”として残り、住民の方が帰ることの難しい市町村が未だに存在していることも事実だ。

家畜への対処は、

①原発から20キロ圏内の【警戒区域】

②20-30キロ圏の【計画的避難区域】と【緊急時避難準備区域外】

③それ以外の福島県

で異なった。

現在まで、①では継続して、家畜の区域外への移動、繁殖等が制限されている。

区域図(図1~3)の出典:『避難区域の変遷について-解説-』 経済産業省HPより一部追記

図1 平成23年9月末時点
緊急時避難準備区域解除までの変遷と区域ごとの家畜への対応(※オレンジが2011年時点の家畜への対応)

表1 平成24年4月以前の区域分けとその運用について

 区域の基本的考え方区域の運用について
警戒区域第1原発から20km圏内の区域平成23年3月12日に避難指示が出ている。例外をのぞき立ち入りを禁止
計画的避難区域事故後1年間の積算線量が20mSvに達する恐れのある区域計画的に避難
緊急時避難準備区域第1原発から20~30km圏内のうち、計画的避難区域以外の区域緊急時は屋内退避か避難
出典:『ステップ2の完了を受けた警戒区域及び避難指示区域の見直し に関する基本的考え方及び今後の検討課題について』https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/pdf/111226_01a.pdf

図2 平成24年4月1日以降
新たな避難指示区域設定後の変遷

(※家畜への対処は、2011年当時に設定された旧警戒区域の線引きが継続され、旧警戒区域内から、外への家畜の移動は禁じられている。通いが可能となったところでの家畜の飼養管理が認められるようになった。解除後も、区域内から区域外への家畜の移動、繁殖の禁止は、継続されている。)

表2 平成24年4月以降、新たな避難指示区域設定後の区域運用
  (上福島県によるまとめ)

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出典:『東日本大震災の記録と復興への歩み』http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec_file/koho/e-book/index.html

図3 令和2年3月10日時点(令和3年3月11日時点最新) 
双葉町・大熊町・富岡町の避難指示区域の解除までの変遷

出典:『避難区域の変遷について-解説-』 HP: ふくしま復興ステーション https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/254764.pdf

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